お肌のうるおいを保つ3つの保湿因子

NMF

乾燥はお肌の大敵!

冬になると、寒さだけではなく、お肌の乾燥が気になる季節です。乾燥した空気のもとにお肌がさらされているわけですから、乾燥していくのは自然なことです。では、どうしたらお肌の水分を保つことができるのでしょうか?お肌が水分を保っているメカニズムをご紹介します。

お肌の保湿のメカニズム

お肌の水分は、角層という部分で保たれています。約0.02mmというラップほどの薄さの部分で保たれており、お肌がきれいに見えるためにはこの角層が重要な役割を担っています。

肌のうるおいは「肌表面」、「角質細胞内」、「角質細胞間」の働きによって保たれています。すなわち、

①「皮脂膜」

②「ケラチン」と「天然保湿因子(NMF)」

③「細胞間脂質」

これら3つの保湿因子がお肌の水分をキープしているのです。

参照:50代アンチエイジング宣言!(https://50s-women.com/hoshitsu-cosme/)

3つの保湿因子の役割

角質層に保持されている水分のうち2~3%を皮脂膜が、17~18%を天然保湿因子、残りの約80%は、セラミドという角質細胞間脂質によって保たれています。

①皮脂膜

肌表面では、「皮脂膜」の働きによってうるおいが保たれています。
皮脂膜は、皮脂と汗などが混じりあってできたもので、肌表面からの過剰な水分の蒸散を防ぎ、うるおいを保ちます。また、角質層が剥がれてしまうことを防ぎ、肌をなめらかに保つ役割もあります。

このため、皮脂膜が適度にある肌はしっとりとうるおい、なめらかな肌触りになります。つまり、天然のクリームです。

しかし、皮脂が多すぎると、脂っぽくベタついた感じとなり、汚れがつきやすくなったり、ニキビができやすくなったりします。逆に、少なすぎると、カサついたりして、肌を保護する力も弱まってしまいます。

皮脂膜は、天然のクリームなので、時間の経過とともに酸化・変質し、肌に対してマイナスの影響を与えることがあります。
きちんと洗顔して、古い皮脂膜は取り除くようにしないと、トラブルの原因にもなってしまいます。

②ケラチンと天然保湿因子(NMF)

角層細胞内では、「ケラチン」と「NMF」の働きによってうるおいが保たれています。
NMFは「Natural Moisturizing Factor」の略で「天然保湿因子」といい、角層細胞内にケラチンとともに存在し、細胞がうるおいを保っていられるように機能する物質です。

「ケラチン」とは、角質層・髪の毛・爪などを組織する不溶性のタンパク質で、化学物質などに対する強い抵抗力をもっています。また、紫外線から身体を守るメラノサイト(色素細胞)は、ケラチノサイトに取り込まれて変化しながら角質層まで上がっていきます。

「天然保湿因子」とは、ケラチノサイト(角化細胞)が角化する過程、新陳代謝つまりターンオーバーの過程でタンパク質が分解されて放出したアミノ酸が主な成分です。水分を取り入れる働き(吸湿性)と水分を抱え込む働き(保湿性)に優れ、水分を逃がさず角質層の水分維持に大きな役割を果たしています。

肌荒れした肌の状態は、健康な肌と比べ、天然保湿因子の主成分であるアミノ酸の量が著しく減っています。

③細胞間脂質

角層細胞間では、細胞間脂質の働きによって、過剰な水分の蒸散がおさえられ、肌のうるおいが保たれています。細胞間脂質はセラミドで代表される脂質で、角質層の細胞と細胞の間にあります。

脂質、つまり油ではありますが、ケラチノサイトの角化、つまり新陳代謝の過程で生まれるもので、皮脂とは別のものです。

細胞間脂質は、細胞をレンガブロックに例えると、
そのレンガブロックを固定するセメントのような役目をしています。

参照:ETVOS(https://etvos.com/fs/etvos/cd-007)

この細胞間脂質が、細胞と細胞が剥がれないようにしていることにより、水分の蒸発を防いでいます。

また、この細胞間脂質は、それ自体が保湿成分としての機能を持っています。
細胞間脂質は、構造的に水になじむ部分と油になじむ部分の両方を持っていて、
水になじむ部分が水分をつなぎとめて逃がさないようにしています。

3つの保湿因子をスキンケアで補うこと

お肌のうるおいを保つために、どれか一つの要素が欠けているだけでもうるおいは逃げてしまいます。また、おそろしいことに、年齢とともにこれらの保湿因子は減少してしまいます。

減ってしまうのはしかたがないので、内側からのケアと、上手にスキンケアに取り入れていくことが必要です。

皮脂膜と細胞間脂質を補うためには、美容液や乳液・クリームなどを使うと効果的です。また、天然保湿因子は様々な成分で構成されており、アミノ酸や尿素など水溶性の成分で構成されているので、化粧水で補うこともできます。

年齢と共に減っていく保湿成分と上手に向き合い、透明感のある美しい肌を目指していきましょう!

お肌のうるおいには3つの保湿因子が必要。
①皮脂膜②天然保湿因子(NMF)③細胞間脂質(セラミド)
これらをスキンケアで補っていきましょう!

参考文献:①花王株式会社 スキンケアナビ(www.kao.com/jp/skincare/work_02.html)②モルトリーチェ(http://www.moltolice.co.jp/index.html)③日本化粧品技術者会(http://www.sccj-ifscc.com/terms/detail.php?id=181)④スキンケア大学(www.skincare-univ.com/article/000003/)

 

yoko

28歳のアラサーです。年齢とともにお肌に悩みを感じています。 特に気になる悩みは、肌荒れ、ハリ、毛穴、乾燥。 若いころはどんなに肌荒れをしようがすぐに治りま...

プロフィール

関連記事